東京大学の学生映画制作チーム「I2U(アイ・トゥー・ユー)」が、佐賀県を舞台にした短編映画『干潟の空に出会って』を制作した。佐賀出身の学生が監督を務め、地元の豪華アーティストとタッグを組んだこの作品は、クラウドファンディングで多くの支援を集め、2025年4月に完成。すでにSEAIFF(South Eastアジア国際映画祭)で複数部門にノミネートされるなど、国内外で注目を集めている。主演は佐賀出身の愛純百葉と藤山遥。
「住んでみないとわからない佐賀の魅力」を映像で世界へ。学生たちの情熱と、佐賀のクリエイターたちの才能が交差して生まれた、心温まるヒューマンドラマの制作背景に迫る。
■ 佐賀の風景に溶け込む、出会いと成長の物語
本作は、自由奔放な女子高校生と、仕事に悩むOLという対照的な二人が出会い、交流を通して互いに影響を受けながら成長していくヒューマンドラマだ。
監督の荒木祥(あらき しょう)は、「佐賀の風景や文化、そこで生きる人々の息づかいを、映像を通して表現したかった」と語る。物語の背景となるロケ地、登場人物たちの繊細な距離感、そしてゆっくりと流れる時間の経過を丁寧に描き出すことで、観る人の心に深く響く作品を目指した。
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■ 佐賀が誇るトップクリエイターとの豪華コラボレーション
本作の大きな魅力の一つが、佐賀を拠点に全国で活躍するアーティストとのコラボレーションだ。学生たちの熱意が、第一線で活躍するクリエイターたちの心を動かした。
挿入歌「私のワタシ」 by 江頭勇哉
本作のためにオリジナル楽曲を書き下ろしたのは、佐賀出身のシンガーソングライター・江頭勇哉(えがしら ゆうや)氏。2021年には楽曲『実り』が「情報ライブ ミヤネ屋」のエンディングテーマに起用されるなど、その実力は折り紙付きだ。 監督との対話を重ね、映画の世界観からインスピレーションを得て制作された挿入歌「私のワタシ」は、物語に一層の深みを与えている。なお、本作のキャストが出演するミュージックビデオもI2Uが制作し、映画のネット公開と同時期に公開される予定だ。
ポスタービジュアル by 麦グラファー・平野はじめ
映画の顔となるポスタービジュアルを手がけたのは、フォトグラファーの平野はじめ氏。ライフワークとして麦の写真を撮り続ける「麦グラファー®︎」として知られ、世界最大級の写真コンテスト「ソニーワールドフォトグラフィーアワード」で2023年に日本部門賞1位、2024年に同2位を受賞した実力者だ。 監督、キャストと共にロケ地を巡り撮影されたポスターは、佐賀の美しい光と空気感、そして物語の繊細なイメージを見事に捉えている。
■ 「佐賀への恩返し」を胸に。学生たちの挑戦
制作チーム「I2U」は、佐賀出身で監督の荒木が「佐賀でしか撮れない映画を創りたい」という強い想いから立ち上げた。メンバーには同じく佐賀愛の強い早稲田大学の真崎(まさき)なども参加。クラウドファンディングでは46万円を超える支援を集め、多くの地元エキストラの協力のもと、2024年9月に佐賀県内で撮影を敢行した。
監督・荒木 祥 コメント 「中学の頃から映画制作を続けてきましたが、今回は慣れた東京ではなく、故郷の佐賀で撮影することにこだわりました。佐賀の良さと、心に残るストーリーを伝えることに全力を尽くしました。この映画が、佐賀への恩返しになれば嬉しいです。」
■ 上映会は大盛況!今後の展開
2025年3月16日には、佐賀大学低地研究会との共催で完成披露上映会が開催された。当日は監督・キャストに加え、江頭勇哉氏も登壇。制作秘話や佐賀の魅力について語るトークショーは大きな盛り上がりを見せた。
完成した作品はすでに複数の映画祭に出品されており、今後の更なる展開が期待される。
【お問い合わせ・取材について】
本プロジェクトに関するご取材を随時お待ちしております。
- 担当: 荒木 祥(I2U代表)
- メールアドレス: I2ufilms16@gmail.com (電話での取材も受け付けておりますが、一度メールを送っていただければご連絡いたします)
- 対応時間: 平日9:00~18:00(オンラインのみ)